ドイツに移住していざ仕事が見つかったとしても、給料面や仕事環境に満足していない方が多いのではないでしょうか?
ドイツ語能力が足りない場合、就職できる会社も少ないので自然と就職先が日本食レストランや日系企業を選んでしまいがちですよね・・・
実際のところ、残念ながらそのような職場は給料や休みが少なかったり、職場環境があまり良くない場合が多いです
この記事では、
- 失業保険で受けられる制度
- 失業者登録までの流れ
- 失業手当の申請
- 失業者として行う義務
これらを解説しながら、誰でも失業保険を得る方法を簡単にまとめました
私は2022年10月をもって日系企業を退職し、失業者登録を行って以下の保証を受けられるようになっています
- 登録して3か月後から失業手当支給(前職給料の60%)
- ドイツ語B2のコースを無償で受けられる
- B2の試験料が無償で受けられる
- 健康保険料支払い免除
失業登録したあとは仕事詰めのストレスから解放され、今は5か月間のドイツ語コースに通いながら就職に強いドイツ語B2の試験勉強をしています
失業手当は、ドイツで過去5年間で12か月以上の社会保険料を支払っている場合なら誰もが受けることが可能です
今の現状に不満を感じながら我慢して過ごしているのであれば、日本で再就職を検討する前にドイツの手厚い制度を有効活用してみるのも大有りです
仕事を辞めた理由
冒頭でも触れたように、ドイツ語語学力が足りない場合自然と就職先が限られてきます
残念ながら多くの日系企業は最低賃金での雇用が多いのが事実であり、職場環境、労働時間、残業、有給休暇が魅力的ではありません
私が仕事を辞めた理由は4点
- 業務上ドイツ語力が伸びなかった
- 日本人相手の仕事
- 低賃金
- ストレス過多、やりがいを感じなくなった
私の場合、フルタイムで残業こそありませんでしたが給料は最低賃金で、日本語を多く使う仕事だったので顧客とのストレスに加えドイツ語能力が伸び悩んでいました
せっかくドイツにいるのに日本のような環境が嫌だったのかもしれません
1.日本人相手の会社でドイツ語力が伸びなかった
私は日系の某卸売業で営業の仕事をしていました
業務は電話対応で使うのはほとんど日本語、たまに使うドイツ語はいつも簡単なものばかり
99%はドイツ語非ネイティブ話者が相手だったのでB1レベルの私でもあまり苦労しませんでしたし、メールはドイツ語も書いていましたが、書く内容が毎日ほとんど同じなので語学力を伸ばす要素にはなりませんでした
2.ドイツに住んでいるのに日本人相手の仕事ばかり
電話対応、メール対応はほとんど日本語で、中にはとんでもない日本の常識を押し付けてくる顧客もいたため正直しんどかったです
母語を使えるからと言って何でもかんでも注文をつけてくるのは良くない!
日本人以外の対応は全く違って、無理なことは無理と伝えれば「しょうがないね、わかった」と一つ返事でことが済む場合がほとんどなので尚更感じてしまうのかもしれませんが・・・
3.低賃金
残業0時間、土日祝日休みで手取りが17万円ほどでしたが、これは人によってはかなりいい条件でもあります
ただしこの給料はドイツの最低賃金レベルで、一般的には非常に少ないです
たまに見かける日系レストランの求人は、給料は多少いいかもしれませんが週6日勤務だったり、午前4時間、夕方4時間といった1日中拘束されるような形態だったりと良い条件はあまり見かけません
ドイツ語がB2以上あればこれより好条件な仕事を見つける可能性がグッと広がります
4.ストレスが多く、やりがいを感じなくなった
日本人の顧客は他の人種と比べて要求が多いです
そういった些細なトラブルに対するクレームや様々な内容の積み重ねにやりがいを感じなくなり、体調を崩したりすることもあって心身ともに疲れていました
・失業手当は誰でももらえます
ただし、失業者登録をして3か月間は失業手当をもらえません
ですが、仕事を我慢してストレス過多になっている場合、少しお金に余裕があるのならばすぐにでも行動することをおすすめします
自分の時間が増えて今後について熟考することができるし将来の不安もありません
自分磨きと考えてドイツ語の上達に本腰を入れるのは最高の条件じゃありませんか?
失業保険で受けられる制度
失業保険で受けられる制度は、
- ドイツ語コース受講料免除
- 申請から3か月有効の推薦書を発行してもらえる
- 健康保険料の支払い無償
- 自分で保険会社に申請しなくていい
- 失業手当
- 3か月後から給料の60%ほどの失業手当を受けられる
(11月申請の場合年明け1月から手当を受けられる)
- 3か月後から給料の60%ほどの失業手当を受けられる
今わかっているのはこの3点です
申請してまだ1週間の段階なのでわかり次第付け足ししていきますね!
失業者登録までの流れ
私は退職届を提出したあとすぐ、以下のURLで失業者登録を行いました
労働局HP https://www.arbeitsagentur.de
右上の登録Anmeldungから新規登録Registrierenへ進んで登録をしましょう
登録し終わったら個人情報を入力できるところをどんどん埋めていきます
- いつから失業なのか?
- 過去の実績、希望職種は?
- いつ面談を予約するか?
とりあえず早いうちに面談をした方がいいので面談の希望日を申請しておきます
ー数日経ったらー
手紙、またはSMSで面談の日時と部屋番号が送られてくるので、当日は時間通りに指定場所へ向かいます
私はどうしてもドイツ語B2のコース料免除を受けたかったので、面談のときにドイツ語能力を上げることが最優先だということをアピールしました
役所の担当者も基本的に前向きに向き合ってくれるので、自分の状況を大げさでもいいので伝えることがとても大切です
ドイツ語B2のコース料免除は発行から3か月以内にコースを受講しないと無効になるので早めに受講するようにしましょう
また、B2のテストに落ちたとしても再度試験料免除申請を受けられるようです!
ドイツ語学校のコースを申請する方法
労働局の面談の時に「ドイツ語力を伸ばしたい」と伝えたところ、無料で受けられるドイツ語コースの推薦書をもらえます
ドイツ語を学びたい場合は絶対にもらいましょう!
面談当日のうちに、担当者から語学学校のリンクをメールで受け取れるのでそこから該当の語学学校を探します
目星がついたら直接語学学校の窓口へ行ってコースを登録
私の場合その場でレベルチェックテストを受けて晴れてB2コースを受けられました
手続きはスムーズで、労働局の推薦書を見せればあとは自動で手続きしてくれるので安心です
B2コースのレベル
これはあくまで私の感覚の話になってきますが、B2コースはB1より教科書の内容が難しい反面、コースを受講している生徒のレベルはB1レベル同等かそれ以下です
コースが始まって最初のほうは、B1の復習でレベル的には難しくありません
レベル差はありますがみんなそれなりに流暢なので、文法は問題ないけど話すのが苦手って方は初めのうちは苦労するかもしれません
なにより先生がB1コースより文法、前置詞や定冠詞により注意をしてくるのでめげずに喋り通す必要がありそうですね
失業手当の申請の仕方
失業者登録を行ったらすぐに失業手当を申請します
労働局HPから失業手当の申請が行えます
全部で11ページ、その中に必要記入項目があるのですが、1から埋めていきます
入力の途中、資料をPDFで貼り付ける項目が何個かあるのですが、第一に申請をすることが最優先ですので入力が必須の項目だけなんとか埋めて申請完了までしてください
後日、役所から再度面談の予定が入ります
失業者として行う義務
失業者として行う義務は、
- 積極的な就職活動
- 役所から紹介された求人広告へ応募
- 活動報告
- 休暇申請
- 病気申請
- ミニジョブ申請
- 住所変更や連絡先変更
- 定期面談の訪問
- 月に一回担当者と面談
(2022年12月現在、まだ1度しか面談していません)
- 月に一回担当者と面談
現在わかっているのはこの3点です
1.積極的な就職活動
労働局の個人ページ、またはメールで定期的に求人案内が知らされます
これは失業中の間は指示に従わなければならないものであるため、求人の案内が来たら応募しなければなりません
もし応募をしないことが重なればペナルティを受ける可能性があるとのことですね
ペナルティというのは失業手当の減額や手当の停止などだそうです
活動報告
失業者申請中は、すべて担当の人に情報を共有する義務があります
・休暇申請
旅行をする場合はいつからいつまで家にいないか
年に最大21日まで休暇を申請可能
・病気申請
医者にかかった場合、病気の申請を知らせる義務があります
この期間は求人の応募などをする必要はありません
・ミニジョブ申請
もしミニジョブをする場合は知らせる義務があります
稼げる額は上限があり、通常より額は少ないです
・住所変更や連絡先変更
個人情報の変更があった場合はその都度担当者へ連絡しなければなりません
まとめ
失業者登録の方法についてまとめました
この記事で失業者登録が意外にもハードルが低いというのが分かったのではないでしょうか?
もし今の職場や環境がストレスなどでつらいと思っている場合、思い切って失業者登録をしてみてはいかがでしょう
自分と向き合う時間をたっぷり確保できるので、今の自身の人生設計をもう一度見直すには本当に良い方法であるのは間違いありません
私のように、せっかくドイツにいるのだからドイツ語能力を伸ばしてスキルアップに活用するのもいいですし、時間の使い方は人それぞれです
世間体に囚われ、我慢して今の仕事を続けるよりは自分磨きの為に一歩踏み出して行動してみてはいかがでしょうか
それではこの辺で!
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